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2022.09.19 Monday
2016.12.07 Wednesday
Linux Mint Tips : MATE か Cinnamon か Xfce か KDE か | 02:16 |
最終更新日 : 2018/12/17
Linux Mint MATE はメモリ使用量がとても少ないので、Android Studio や Eclipse のような重たいプログラムを動かすプログラマーに最適です。
MATE は GNOME 2 が GNOME 3 へとバージョンアップしたときに、GNOME 2 を存続させるためにフォークされたものです。これは GNOME 3 が GNOME Shell と呼ばれる、今まで伝統的なスタイルと逸した新たなインターフェイスを導入したことへの反発でした。
GNOME 2 のコードはオープンソースだったので自由に改変することができました。不満だった開発者たちが代わりに GNOME 2 を引き取りました。Perberos 氏という Arch Linux ユーザーが MATE プロジェクトを始めると次々へとこのプロジェクトに協力するものが現れました。Linux Mint の創設者 Clement Lefebvre 氏もその一人です。GNOME 3 を採用するディストロが多い中、MATE も多くのユーザーを魅了し続け、エディションの一つに含まれていることが多いです。
GNOME 2.0 は 2002 年にリリースされました。MATE プロジェクトのおかげで、とてもとても息の長い GNOME のバージョンになっています。
名前の由来はマテ茶のマテから来ており、スペイン語読みするので発音は「メイト」ではなく「マテ」です。GNU しかり Linux しかり、この世界ではよく再帰的接頭語が使われますが、MATE も「MATE Advanced Traditional Environment」の略だとされています。
MATE は GNOME 2 からフォークしたものであることはすでに述べました。なので GNOME 2 との互換性もあります。MATE のウィンドウマネージャーは marco ですが、GNOME 2 のウィンドウマネージャーである Metacity 用に作られたテーマが使用できます。metacity-1 というフォルダーを含むテーマが必要です。
デスクトップのテーマとしては gtk-2.0 というフォルダーを含むテーマが必要です。ところが MATE は GTK3 も受け入れ始めたので gtk-3.0 というフォルダーを含むテーマも必要です。
つまり、
Xfce エディションは古いパソコン向きです。メニューは Windows XP のクラシックモード様な感じです。
XFCE は 1996 年に、当時プロプラエタリであった Common Desktop Environment の無料で使える代わりのものとして開発が始まりました。名前はもともと XForms Common Environment を表していましたが、XForms は個人利用だけが無償で使えたので、Red Hat や Debian といった有名なディストロは XFCE を採用しませんでした。そこで、XForms では限界があると考え、1999 年から XFCE の設立者が GTK を使ってコードを書き直していったのです。
XFCE から XForms が取り除かれてしまったため、XFCE(全部大文字)から Xfce(X だけ大文字)に名前を変え、今ではそれぞれの文字が意味しているものはありません。
Xfce では以下のテーマが必要です:
Cinnamon は Windows 7/8 のようにアニメーションやエフェクト、サムネイルビューを備えており、Windows 7/8 っぽさがあるので、一般的なホームユーザーやオフィス向けです。
1990 年代後半に KDE と GNOME という 2 大デスクトップ環境のプロジェクトが結成されました。10 年後、両者はそれぞれ独自の個性を持つインターフェイスへと変貌を遂げます。ところが、GNOME の成長は停滞し始めました。機能面と信頼面からも度重なるリリースで成熟しきってしまい、行くつくところまで行き着いた感じを開発者は抱いていました。多くのコンポーネントが活発的に開発されないまま時は流れ、2011 年、劇的なデザインの変更がなされた GNOME 3.0 がリリースされました。
みんながみんな、この変更に満足していたわけではありません。GNOME 2 からコードを受け継いで新しい名前をつけて存続させ続けるものがいれば、GNOME 2 の メンテナンスされていない古びたコードを用いたくないとして、GNOME 3 の下層のコードのみを使い、GNOME Shell を除外したデスクトップ環境を作るものもいました。それが Cinnamon です。
Cinnamon は GNOME 3 のフォークなので gnome-shell の代わりに cinnamon が必要であったり、mutter (は metacity のフォーク)のフォークである muffin を使っていたりするので metacity-1 が必要です:
KDE plasma はハイスペックなパソコンを持っている人向きで、見た感じは Windows 10 のような感じです。新しめのパソコンで Linux Mint を動かすのであれば KDE がお勧めです。
かつて 1990 年代中頃、Microsoft がファイルマネージャーである Explorer に Internet Explorer 4.0 を統合し、デスクトップはファイルを扱うだけでなくインターネットも扱えるものへと進化を遂げた時、それに負けまいとして Linux 界隈でも同じような環境を構築するデスクトップ環境が登場しました。それが KDE です。
KDE の前にすでに CDE というデスクトップ環境が存在していました。KDE という名はそれをもじったもの(The Kool Desktop Environment)です。
リリース当初、QT のライセンスの問題もあり、ソースは配布されているもののビルドは自分でやらなければなりませんでした。そのような労力を費やして出来上がったデスクトップ環境も不安定で常用するには苦労が伴いました。
QT ライブラリを用いればクロスプラットフォームに対応させた GUI アプリを開発することができます。当時、Linux 版の QT ライブラリは無償で提供されていました。KDE はこの無料版で作成されていました。しかし、QT ライブラリのライセンスは TollTech 社のものであり、ライセンスは GPL と食い違うところがあり、Linux に含めて配布することが困難でした。そこで登場したのが GNOME だったという背景が有ります。
Linux Mint 19.1 Tessa をインストールした自作 PC の VirutalBox 上にそれぞれのデスクトップ環境の Linux Mint をインストールし、ログイン直後のメモリの使用量を簡単に測定してみました:
Linux Mint のフォーラムのモデレーターの一人である jimallyn 氏が古いパソコンで Cinnamon と MATE と Xfce のメモリ使用量について調べています:
それぞれの DE の翻訳拠点は以下のとおりです:
日本語化の進み具合は以下のようになっています。Xfce はほぼ完成され(熟し)ているので一度翻訳すれば更新もあまり必要ないのでしょう:
もし、他の Linxu Mint ユーザーがどのデスクトップ環境を選んでいるかを知りたければ以下のウェブサイトにアクセスするとエディション別のユーザーの割合の円グラフが見れます:
どのように統計を取っているかはわかりませんが、Cinnamon ユーザーが過半数を占めており、LMDE ユーザーも地味に 10% ほどいることがわかります:
ちなみに公式ユーザーガイドには
「もし、どのエディションを使えばいいかわからない場合、MATE エディションを選んでください。MATE エディションは、Cinnamon エディションほど人気はありませんが、多様なハードウェアに対する互換性があります。」
と書かれています。
MATE
外観
Linux Mint MATE はメモリ使用量がとても少ないので、Android Studio や Eclipse のような重たいプログラムを動かすプログラマーに最適です。
歴史的背景
MATE は GNOME 2 が GNOME 3 へとバージョンアップしたときに、GNOME 2 を存続させるためにフォークされたものです。これは GNOME 3 が GNOME Shell と呼ばれる、今まで伝統的なスタイルと逸した新たなインターフェイスを導入したことへの反発でした。
GNOME 2 のコードはオープンソースだったので自由に改変することができました。不満だった開発者たちが代わりに GNOME 2 を引き取りました。Perberos 氏という Arch Linux ユーザーが MATE プロジェクトを始めると次々へとこのプロジェクトに協力するものが現れました。Linux Mint の創設者 Clement Lefebvre 氏もその一人です。GNOME 3 を採用するディストロが多い中、MATE も多くのユーザーを魅了し続け、エディションの一つに含まれていることが多いです。
GNOME 2.0 は 2002 年にリリースされました。MATE プロジェクトのおかげで、とてもとても息の長い GNOME のバージョンになっています。
名前の由来はマテ茶のマテから来ており、スペイン語読みするので発音は「メイト」ではなく「マテ」です。GNU しかり Linux しかり、この世界ではよく再帰的接頭語が使われますが、MATE も「MATE Advanced Traditional Environment」の略だとされています。
テーマ
MATE は GNOME 2 からフォークしたものであることはすでに述べました。なので GNOME 2 との互換性もあります。MATE のウィンドウマネージャーは marco ですが、GNOME 2 のウィンドウマネージャーである Metacity 用に作られたテーマが使用できます。metacity-1 というフォルダーを含むテーマが必要です。
デスクトップのテーマとしては gtk-2.0 というフォルダーを含むテーマが必要です。ところが MATE は GTK3 も受け入れ始めたので gtk-3.0 というフォルダーを含むテーマも必要です。
つまり、
- gtk-2.0
- gtk-3.0
- metacity-1
Xfce
外観
Xfce エディションは古いパソコン向きです。メニューは Windows XP のクラシックモード様な感じです。
歴史的背景
XFCE は 1996 年に、当時プロプラエタリであった Common Desktop Environment の無料で使える代わりのものとして開発が始まりました。名前はもともと XForms Common Environment を表していましたが、XForms は個人利用だけが無償で使えたので、Red Hat や Debian といった有名なディストロは XFCE を採用しませんでした。そこで、XForms では限界があると考え、1999 年から XFCE の設立者が GTK を使ってコードを書き直していったのです。
XFCE から XForms が取り除かれてしまったため、XFCE(全部大文字)から Xfce(X だけ大文字)に名前を変え、今ではそれぞれの文字が意味しているものはありません。
テーマ
Xfce では以下のテーマが必要です:
- gtk-2.0
- gtk-3.0
- xfwm4
Cinnamon
外観
Cinnamon は Windows 7/8 のようにアニメーションやエフェクト、サムネイルビューを備えており、Windows 7/8 っぽさがあるので、一般的なホームユーザーやオフィス向けです。
歴史的背景
1990 年代後半に KDE と GNOME という 2 大デスクトップ環境のプロジェクトが結成されました。10 年後、両者はそれぞれ独自の個性を持つインターフェイスへと変貌を遂げます。ところが、GNOME の成長は停滞し始めました。機能面と信頼面からも度重なるリリースで成熟しきってしまい、行くつくところまで行き着いた感じを開発者は抱いていました。多くのコンポーネントが活発的に開発されないまま時は流れ、2011 年、劇的なデザインの変更がなされた GNOME 3.0 がリリースされました。
みんながみんな、この変更に満足していたわけではありません。GNOME 2 からコードを受け継いで新しい名前をつけて存続させ続けるものがいれば、GNOME 2 の メンテナンスされていない古びたコードを用いたくないとして、GNOME 3 の下層のコードのみを使い、GNOME Shell を除外したデスクトップ環境を作るものもいました。それが Cinnamon です。
テーマ
Cinnamon は GNOME 3 のフォークなので gnome-shell の代わりに cinnamon が必要であったり、mutter (は metacity のフォーク)のフォークである muffin を使っていたりするので metacity-1 が必要です:
- gtk-2.0
- gtk-3.0
- cinnamon
- metacity-1
KDE
外観
KDE plasma はハイスペックなパソコンを持っている人向きで、見た感じは Windows 10 のような感じです。新しめのパソコンで Linux Mint を動かすのであれば KDE がお勧めです。
歴史的背景
かつて 1990 年代中頃、Microsoft がファイルマネージャーである Explorer に Internet Explorer 4.0 を統合し、デスクトップはファイルを扱うだけでなくインターネットも扱えるものへと進化を遂げた時、それに負けまいとして Linux 界隈でも同じような環境を構築するデスクトップ環境が登場しました。それが KDE です。
KDE の前にすでに CDE というデスクトップ環境が存在していました。KDE という名はそれをもじったもの(The Kool Desktop Environment)です。
リリース当初、QT のライセンスの問題もあり、ソースは配布されているもののビルドは自分でやらなければなりませんでした。そのような労力を費やして出来上がったデスクトップ環境も不安定で常用するには苦労が伴いました。
QT ライブラリを用いればクロスプラットフォームに対応させた GUI アプリを開発することができます。当時、Linux 版の QT ライブラリは無償で提供されていました。KDE はこの無料版で作成されていました。しかし、QT ライブラリのライセンスは TollTech 社のものであり、ライセンスは GPL と食い違うところがあり、Linux に含めて配布することが困難でした。そこで登場したのが GNOME だったという背景が有ります。
メモリ使用量の比較
Linux Mint 19.1 Tessa をインストールした自作 PC の VirutalBox 上にそれぞれのデスクトップ環境の Linux Mint をインストールし、ログイン直後のメモリの使用量を簡単に測定してみました:
Linux Mint のフォーラムのモデレーターの一人である jimallyn 氏が古いパソコンで Cinnamon と MATE と Xfce のメモリ使用量について調べています:
日本語化状況
それぞれの DE の翻訳拠点は以下のとおりです:
日本語化の進み具合は以下のようになっています。Xfce はほぼ完成され(熟し)ているので一度翻訳すれば更新もあまり必要ないのでしょう:
結論
古いパソコン所有者、Windows XP 風が良い人 → Xfce
重たいソフトを使う人 → MATE
Windows 7/8 風がいい人 → Cinnamon
性能が良いパソコン所有者で Windows 10 風が良い人 → KDE
重たいソフトを使う人 → MATE
Windows 7/8 風がいい人 → Cinnamon
性能が良いパソコン所有者で Windows 10 風が良い人 → KDE
もし、他の Linxu Mint ユーザーがどのデスクトップ環境を選んでいるかを知りたければ以下のウェブサイトにアクセスするとエディション別のユーザーの割合の円グラフが見れます:
Linux Mint Community
THE WEBSITE FOR ALL LINUX MINT USERS
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どのように統計を取っているかはわかりませんが、Cinnamon ユーザーが過半数を占めており、LMDE ユーザーも地味に 10% ほどいることがわかります:
ちなみに公式ユーザーガイドには
「もし、どのエディションを使えばいいかわからない場合、MATE エディションを選んでください。MATE エディションは、Cinnamon エディションほど人気はありませんが、多様なハードウェアに対する互換性があります。」
と書かれています。
| Linux |
2022.09.19 Monday
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